ビフィズス菌とは?効果を実感できるまでの期間、効果的な摂取方法

腸の健康、ひいては全身の健康を考えるうえで、腸内の環境を見過ごす訳にはいきません。整腸作用のある菌のなかでも、ビフィズス菌はだれもが赤ちゃんの頃から「共に生きているもの」で、とても大切な菌です。このビフィズス菌を摂取することで見込める効果や、摂取方法をご説明します。



1.ビフィズス菌とは?

ビフィズス菌とは、腸内で働く善玉菌の代表的なものです。ビフィズス菌は嫌気性(酸素のあるところでは生きられない)です。腸の中で糖を分解して、乳酸や酢酸、葉酸などを作り出し、悪玉菌が増えないようにしてくれます。正しくは「ビフィドバクテリウム属」と呼ばれるもので、特に大腸に多く存在します。

生後1週間頃の赤ちゃんの腸内に最も多く、年齢を重ねるごとにどんどん減少していきます。

2.ビフィズス菌の摂取で期待できる効果7

腸内の環境を良い状態に保ってくれるビフィズス菌には、具体的にどのような効果を見込むことができるのかをご説明します。

2-1.下痢・便秘

下痢・便秘

善玉菌として知られるビフィズス菌の中でも、ビフィドバクテリウムインファンティスと呼ばれる種の物は、整腸作用が高く、下痢や便秘を改善する効果が見込まれています。

2-2.胃粘膜保護

胃の粘膜物質に付着する性質をもつビフィドバクテリウムビフィダムは、粘膜の保護の役目を果たします。胃がんや胃潰瘍の原因とされているピロリ菌の増加・活動を抑制することが確認されていて、胃のトラブルに悩んでいる方に役立ってくれます。

2-3.免疫力を向上させる

免疫力を向上させる

善玉菌を増やす働きをし、なおかつ悪玉菌を減らす働きをもつビフィドバクテリウムロンガムは、腸内環境を整えて免疫力を高める効果が見込めます。また、大腸に悪い影響を与える毒素産生型フラジリス菌(FTBF菌)の数を減らすことが確認されています(FTBF菌を除菌できるの?│森永)。

2-4.アレルギー症状の緩和・抑制

ウイルスなどの異物に反応するTh1細胞と、アレルゲンに反応するTh2細胞(いずれも免疫細胞)のバランスを整えるビフィドバクテリウムブレーべを摂取すれば、花粉症などのアレルギー症状を緩和・抑制する働きが期待できます。

2-5.脂質代謝改善によるダイエット

脂質代謝改善によるダイエット

年齢を重ねると脂質代謝機能が低下し、その結果として肥満や高脂血症を招くことがありますが、ビフィズス菌SP株(SBT2928)を摂取すると脂質代謝機能が改善されることがわかっています。さらには体脂肪蓄積を抑制する効果も確認されています(ビフィズス菌SP│食と健康推進協会乳酸菌データベース)。

2-6.生活習慣病の予防

健康診断のときにコレステロール値や動脈硬化などのキーワードが気になる方は、ビフィドバクテリウムアドレッセンティスが力を貸してくれます。HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増加させて動脈硬化を予防する効果が見込めます。

2-7.美肌効果

美肌効果

今は男性向け化粧水も売られているほど、肌への気配りが求められています。肌の乾燥を抑えることで肌の白さを保ち、乾燥小じわを防止する効果を持つのがブレーベ・ヤクルト株です(ブレーベ菌(ヤクルト)│食と健康推進協会乳酸菌データベース)。実験では、冬の乾燥する時期にブレーベ・ヤクルト株発酵乳4週間飲んだグループとそうでないグループとで比較したとき、飲んだグループは肌の水分値は変化せず、飲まないグループでは肌の水分値が低下しました。

3.ビフィズス菌を摂取し始めて効果を実感できるまでの期間

ビフィズス菌を用いた食品やサプリメントを摂取し始めてすぐに変化を感じられず「効果なし」と思った方もいらっしゃるはずです。効果が出るまでにどのくらいの期間を見込めばよいかは、以下の通りです。

3-1.14日を目安に

ビフィズス菌をカプセル状のものに包み込み、胃酸の影響を受けないよう加工した健康食品を摂取することで「便秘傾向の人が排便回数の増加を感じたかどうか」という試験には、14日という時間をかけています(ヘルスエイド「ビフィーナS」│森下仁丹)。腸内が既に「悪玉菌優位」の状態であれば、善玉菌が勝る状態になるまでさらに時間を要するでしょう。

ビフィズス菌を摂取しはじめてすぐにあきらめず、14日間は様子をみることが肝要です。

3-2.「効果なし」のこともある

せっかくビフィズス菌を摂取しはじめたのなら何らかの効果を望みたいところですが、ときにより効果を感じられないこともあります。というのも、ビフィズス菌には数多くの種類がありますし、腸内にいる細菌も人によりバランスが異なるからです。個人により「合う・合わない」がありますので、14日を目安に摂取してみて便通の改善などを観察しましょう。何らかの効果が感じられれば「合っているもの」ですので続ける価値がありますが、何も効果がなければ他のものを試してみてください。

4.ビフィズス菌を効果的に摂取する方法

手ごたえを感じるビフィズス菌を発見しても、効果的な飲み方・摂取の仕方をしなければもったいないものです。以下のことに気をつけて、自分に合った飲み方を見つけてください。

4-1.食後に摂取する

食後に摂取する

ビフィズス菌は酸性の環境に弱いことはご存じでしょうか。腸まで届けたいのに胃酸で死滅してしまっては残念です。胃酸の濃度が低い食後に摂取することを心がけてください。

4-2.「小分けパック」を購入

ヨーグルトなどを購入するときは、小分けになったパックを選んでください。というのも、ビフィズス菌は酸素を嫌う嫌気性の菌です。より高い効果を望むのならば、空気に触れづらいパッケージに入っているものの方がよいですし、早めに食べてしまうことも大切です。

4-3.毎日続けられるものをチョイスする

毎日続けられるものをチョイスする

腸の中の細菌は日々入れ替わります。便の3分の1は腸内細菌の死骸ともいわれていますので、コツコツと摂取できる食品を選ばなくてはなりません。コンスタントに食事をすることができる方ならばヨーグルトでもよいですが、不規則な生活でヨーグルトや乳酸菌飲料で補うことが難しい場合はサプリメントを選ぶ必要もあるでしょう。

何より大切なのは、毎日続けられる方法を選ぶことです。

4-4.ビフィズス菌の効果を引き出す「エサ」を一緒に摂取する

ビフィズス菌をはじめとした腸内細菌は、食物繊維やオリゴ糖をエサにして増えていきます。ビフィズス菌を摂取して効果を出すには、食事の内容を見直して、よりよい「エサ」も摂取することも重要です。

年齢を重ねるごとに腸内のビフィズス菌は減り、成人は10%、60歳を超えるとなんと1%未満になるとされています。ビフィズス菌そのものを摂取するだけでなく、ビフィズス菌のエサを補うことの必要性は、年を追うごとに高まります。

まとめ

ビフィズス菌は腸内環境をよくするために重要な役割を果たしています。おなかの中から健康になりたい方に知っていただきたいことは次のようなことです。

  • ビフィズス菌は悪玉菌の増加を抑制してくれるが、年を追うごとに減少するもの
  • ビフィズス菌摂取で見込める効果は、下痢・便秘の解消、胃粘膜保護、免疫力向上、アレルギー症状の緩和、美肌効果などがある
  • ビフィズス菌の効果が感じられるまでには最低でも14日が必要
  • 人によって「合う・合わない」があるので、14日を目安に試し、効果がないと感じられたら別のものを試してみる
  • 食後に摂取する、小分けパックで早めに食べ切る、続けられる商品を購入する、ビフィズス菌のエサとなるものを摂取することで、より効果を引き出す工夫をする